井上靖の小説に、こんな一節があったので、書き留めておこうと思った
『母は消しゴムで己が歩んで来た人生の長い線を
その一端から消して行くように消して行ったのかもしれない。
勿論母は自分で意識してそうしたのではなく、
消しゴムを握っていたのは老いである。
老いというどうにもならなぬものである。
老いが母の一生歩いた長い線を次々と手近いところから消してゆくのである。』
今 まさに 実感している
もっとこの本を早くよめば良かったと思うけど
それは今私に同じようなことが降り掛かったから思うのであって
早く読んだとしても、その時はきっと、自分とは関係のないことのよに
読み取ったかもしれない
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